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120円の春 \120Stories  (ねこねこソフト)

72 名前:120円の春 \120Stories[sage] 投稿日:2009/04/26(日) 14:55:58 ID:2h7zO1PG ?2BP(0)
 ■120円の冬
 主人公の男性は、子供の頃、煌びやかに映るブラウン管の先の大人の姿を、誰だってなれる自分の未来の姿と見ていた。
 何だって出来る筈、どこまでも遠くへ行ける筈、そう信じていたかったのに、
 それが無理だとわかり始めて、見えない何かに流されそうな気がして……
 そして、かつての主人公はなにかに抵抗するように、買えるだけの切符で遠くを目指した。
 
 主人公は、親戚の法事で、せつない過去の思い出が残るあの路線で帰省中だった。
 その電車の中で、かつての主人公と同じように、遠くを目指している少女・小雪と出会う。
 主人公は放っておけなくて、検札にくる車掌をいっしょに見張って、トイレに隠れてやり過ごす。
 かつて主人公が見つかり補導された駅も越え、どこまでも遠くへ行く二人。
 終点が近づき、おそらくは最後であろう無人駅で二人は降りる。
 そこで主人公は小雪にリコーダーできらきら星を演奏してもらう。そのソプラノは夜空以外にも響いた。
 二人は駅の表札に、自分たちの記録を落書きして、今日は帰ることに決める。
 見る者も誰もいないだろう無人駅で一人懸命に火を灯している信号機を見て、近眼の小雪は綺麗ですよねと言う。
 大人と子供との違いは、知識や経験といったものでなくて、本当は誰もが持っていたけど失ったなにかかもしれない。
 やっぱり、ここまで来たから見えるんだよね、と言う無邪気で純心な小雪を見て、主人公は眼鏡を外す。
 その目には、ベテルギウスもプロキオンも、シリウスだって敵わないような美しい星が輝いていた。
 
 あれから数ヵ月後、例のホームで待ち合わせをした二人。
 小雪は、以前と同じように初乗りの120円の切符で、そこまで来た。
 主人公はしょうがねえなと思いながら自分のポケットの中身を見せる。それも120円だった。
 二人のタイ記録を、一人で伸ばされても、ということらしい。
 名も知らぬ記録を作った駅を後にし、二人は更なる大記録に挑戦する。
 
 73 名前:120円の春 \120Stories[sage] 投稿日:2009/04/26(日) 14:58:28 ID:2h7zO1PG ?2BP(0)
 ■120円の夏
 数え切れない人と、人達の中で……
 無数とも思える巡り合わせの中で……
 『出会い』と呼ばれるモノがあるなら、
 それは特別で必然で神秘的なものかも知れない……
 
 ある夏の暑い日、主人公の少年は、故障した自動販売機を叩いてなんとかしようとする少女・なつみに出会う。
 二人が一緒に叩くと、自販機から商品が出て、お金はかえってくる。
 これをきっかけにして、もっと色々な自販機で試してみようと二人は一緒に駆け回る。
 日が暮れて、二人が帰らなければいけない時間になって、不思議な力は突然効力を発揮しなくなる。
 一緒にいる理由が無くなってしまい、二人は引き止めたいと思うが、奥手な二人はうまく言葉に出来ず、別れる。
 翌日、二人は夏休みの補習があり、待ち合わせの場所に行っても会えないはずだが、
 主人公が補習をさぼって待ち合わせの場所に行くと、そこでなつみと再会する。彼女もさぼっていた。
 二人は60億分の1の確率に感謝しつつ、これから楽しくなる期待に胸をふくらませる。
 
 □120円の夏 番外編
 二人は恋人になってたが、奥手なので関係はなかなか進展しなかった。
 デートできっかけを掴もうとするが、何度も新ぽん日和に邪魔をされる。
 二人はなつみの部屋で一緒に勉強して、そこでもいい雰囲気になるが、妹の小雪の邪魔が入る。
 再び遊園地でデートする二人。二人を尾行するなつみの姉妹である小雪とカンナねーちゃん。
 二人はいい雰囲気になってキスをする。
 
 74 名前:120円の春 \120Stories[sage] 投稿日:2009/04/26(日) 15:03:15 ID:2h7zO1PG ?2BP(0)
 ■120円の秋
 「人助けが幸運のカギです。長い縁が築かれるでしょう」というテレビの運勢占いから主人公の1日が始まった。
 いつも以上に楽しいことに期待を膨らませて、電車で120円の街に出かける主人公。
 主人公は街で明らかに手助けを必要としている少女・秋さんの姿を見て、思わず危機を救う。
 しかし、秋さんは怒り出す。彼女は占いで明日は10年に1度の幸運のチャンスがくることを知っており、
 今日は不幸の日なので、不幸を溜めておけば幸運の揺り返しもすごくなると考え、実践していた。
 主人公は、俺ジャッジで秋さんを変な奴認定し、放っておけないとついてまわる。
 
 秋さんが主人公に幸運に何に使うかと訊ねられると、秋さんは考えていなかったので、宝くじと答える。
 宝くじで大金が手に入れば、ブティックごと服を買うのも、お城みたいなペンションに旅行するのも可能だと、
 他愛のない夢を語る二人だったが、秋さんは幸運がそのまま現金になったとして、それの価値はなんだろうと悩む。
 翌日になり、秋さんは主人公から600円借りて、宝くじを買う。
 つきあってくれた分け前として、主人公に1枚の宝くじとお釣りの300円を渡す。
 1枚のほうが当たりそうだし、それには1億の価値があるから大切にしろと、幸運を主人公にあげてしまう秋さんを見て、
 主人公は秋さんを俺ジャッジでとんでもなく変な奴認定し、クレープをおごる。
 代金の420円を払うとき、主人公は財布を落としたことに気付き、
 手元の300円と、宝くじをクレープ屋のバイトの兄ちゃんに渡す。
 
 文無しの二人は、電車で120円、徒歩で30分以上の距離を、一緒に歩いて帰る。
 朝の占いの通りに、長い長い縁が築かれるのだった。
 主人公の価値判断基準というか、そんな俺ジャッジの定義が若干変わりつつ、まあ、何とかなるんではないかと思ったり。
 
 75 名前:120円の春 \120Stories[sage] 投稿日:2009/04/26(日) 15:06:32 ID:2h7zO1PG ?2BP(0)
 ■120円の春
 春の主人公は、秋の二人にもらった宝くじで2500万円が当たり、これなら働かなくても暮らせるんじゃと、
 田舎に家を買い、1日240円の生活費で、夢のネトゲ生活を実現する。
 田舎に引っ越した主人公は、そこで一人の少女・中村 葉月と出会う。
 彼女が遊び場としていた空き家は主人公が住むようになったので、今度は主人公の家に遊びに行くようになる。
 仕事に行かない主人公。本来なら学校に行くであろうに、葉月はさぼって主人公のもとへ遊びにきていた。
 
 葉月は、ぜんそくの転地療法で両親がわざわざ田舎に引っ越してくれたが、
 両親は仕事で街から帰ってこないのが普通なので、誰もいない広い家で一人ぼっち。小学校には馴染めなかった。
 プールに行きたがってたけど、クラスメイトの姿を見て諦めてしまう葉月に、主人公は子供用プールを買ってやったり、
 主人公が雨漏りで風邪をひいた時は、二人は、通せんぼするような水溜りの湖や川も合図してひとまたぎして
 葉月の家まで行き、そこで主人公は葉月に看病してもらったりと、
 二人はいつも一緒に過ごす。
 主人公は葉月のぜんそくを知り、例え何か理由があって学校に行かなくてもよかったとしても、
 それでも馴染めないことは、少し違うような気がしてならない主人公だった。
 秋の運動会をきっかけに、葉月は少し学校の皆んなと馴染めるようになる。
 葉月はちゃんと学校に通うようになって、友達もできて、人間として成長しつつ社会に馴染んでいく。
 
 やがて、葉月の転地療法は終わり、都会に帰れるようになったので、二人は別れることになる。
 葉月は街に帰っても遊びに来ていいでしょと主人公に訊ねる(街から田舎へは何時間もかかる)。
 主人公は、上手く言葉にできないが、葉月はもうここへは来ちゃいけないと思い、冷たくあたる。
 偶然やきっかけが重なってたまたま馴染めなかったが、明るい未来が開けている葉月と違い、
 主人公は、望んで閉じた世界に来た馴染めない人間。だから主人公は葉月に来るなと言う。
 主人公の言葉に傷ついて、泣きながら帰る葉月。
 ゲームの中では、レベル92の無敵の鍛冶屋サクラが、モンスターにタコ殴りにされてたが、ノーダメージだった。
 だから自分もノーダメージなんだと思うことにし、葉月に何を伝えたかったのだろうと疑問を浮かべる主人公。
 
 76 名前:120円の春 \120Stories[sage] 投稿日:2009/04/26(日) 15:09:55 ID:2h7zO1PG ?2BP(0)
 主人公は、自分はいつまでも取り残されたままだが、葉月はどんどん変わって成長するだろうから、
 そんな葉月と顔を会わせるのがつらいと怯えていたのかもしれないと、思っていた。
 葉月は帰る前に主人公のもとへ訪れ、割り箸で作った葉月城を主人公に渡す。
 主人公は、うまく気持ちを言葉にできず、不器用ながらも、葉月に「ありがと…ありがとな…」と言う。
 葉月はブタの貯金箱を差し出して、遊びに来ることを許してもらえるよう懇願する。
 ……1日240円ならば可能な筈だった。この閉じられた世界でなら可能な筈だった。
 主人公は貯金箱は受け取らず、こんな馴染めない世界にいちゃいけないと言い、葉月に別れを告げる。
 葉月と別れた主人公は、その後も変わらないネトゲ生活を続けていたが、これでいいのだろうかと思うようになる。
 
 春休みを利用して田舎を訪れた葉月が目にしたのは、葉月城になった主人公の家だった。
 貯金を工事に使いきった主人公は、帰ることを決意した。
 クレープ屋のバイトをしてると秋のカップルがやってきたので、葉月城の鍵と住所のメモを渡す。
 葉月は友達を連れてクレープ屋に来て、主人公に誕生日祝いのカードを渡す。
 
 偶然やきっかけとか、60億分の1の確率とか、俺ジャッジとか、曖昧で冷静な現実とか、
 きっとこの世には目に見えないナニかみたいなものってのがあって、
 たとえ馴染めなかったとしても、世界はモノクロにはならないし、
 案外なんとかなるんではないかと思ったりする主人公であった。


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